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平成最後の徒然草

2019年04月26日


今号が平成最後のニュースレターとなりました。なのに、大型連休を目前に控えて原稿の締切りが早まった上に、この時期は社員全員との定期面談も重なっており、なかなか書く内容をまとめる時間がありません。そこで誠に申し訳ないのですが、とりあえず最近頭を巡ったよしなしごとをそこはかとなく書き綴り、平成を締めくくりたいと思います。


まず、社員との定期面談。すべて私自身が作った制度とは言え、なぜこんなに手のかかるものになってしまったのかと少々頭を抱えています。当社の面談は、上司と部下のいわゆるOne-on-Oneではありません。被面談者を6~7人の大人数で囲みます。いきなりやると各自が勝手なことを言い出して収拾がつかなくなるので、事前にマネージャーレベルの面談者グループで目線合わせをします。ところが、まずこの目線合わせが大変で、各自がここぞとばかり被面談者についての自説を披露するので、下手をすると一人当たり2時間以上かかります。これを全社員分やり、一応面談者グループ内では共通理解ができた体で本番の面談に臨みますが、実際は事はそう簡単には進みません。

 被面談者のモチベーションを上げることが主たる目的なのだから、面談者が一方的に喋るな、被面談者から話を引き出せ、説教禁止というような共通理解はあるはずなのに、やはり往々にして面談者側の言いたいことが炸裂します。そうすると今度は別の面談者がそのコメントにダメ出ししたりして、被面談者そっちのけで面談者同士で大激論に発展するということも珍しくありません。2時間たっても、結局何を話したのかもわからないまま解散。さぞかし被面談者は当惑したことだろうと思いきや、意外にもその後急に元気になったりして、つくづく人間というのは予測不能です。


次の話。テレビで源頼朝・義経兄弟の悲劇の話をまたやっていました。何度も聞いた話ですが、つくづく優秀な上司と有能な部下の関係は難しいと思います。有能な部下は仕事はできるが、優秀な上司が描くグランド・デザインやビジョンは理解できない。だから義経は、平家を撃破できても三種の神器は失くしちゃうし、安徳天皇も死なせちゃう。当然頼朝は激怒するが、義経にはその理由がわからず悲嘆し不満を募らせる。野球の落合博満氏は、「あらかじめお互いの意図をちゃんと合わせないからだよ」と言っていました。確かに昔のことで情報伝達の不備もあるのでしょうけれど、やっぱり、いくら説明しても義経は頼朝の意図を理解できないんじゃないかと思います。しかしだからと言って、頼朝もあそこまで義経に邪険にしなくてもよかったのではないか。歴史を動かすような大物のグランド・デザインやビジョンは、当社の企業理念や行動規範に比べれば半端なものではないのでしょうが、そこまでの過激さが本当に必要だったのかはよくわかりません。


そう言えば、私の息子が「勉強のやり方を教える塾」というのに行ってまずまずの成果が出たので、「仕事のやり方を教える塾」をやったら流行るかなと思ったのですが、具体的には何を教えればいいかわかりません。とりあえず仕事ができるために最も必要なことは何かと考え、もしかしたら「社内に友達を作ること」なんじゃないかなと思い至りました。孤独は人を臆病にし、怠惰にするからです。それから、仕事ができる社員を作りたいなら言ってはいけないことが3つあります。

「何度も同じことを聞くな」 

「本質を考えろ」

「自分で考えろ」

必要なのは、何度でも安心して聞ける環境。まずやってみること。そして一緒に考えてくれる人がいることです。


前回のニュースレターで当社の「日本語教室」について書きましたが、連休前には、平成最後の特別日本語講座を社内で開催します。お題は尾崎豊の名曲「卒業」。事前に考えて欲しい問題を出してあります。

1.この詞の主人公の性別と年齢は?

2.主人公が夜の校舎で窓ガラスを壊して回ったのはなぜか?

3.主人公の言う「支配」「自由」「卒業」とは何か?

4.主人公が「愛することと生きる為にすることの区別迷った」とはどういう意味か?

5.「本当の自由」と「仕組まれた自由」の違いは何か?


日本語ネイティブもノンネイティブも入り乱れての大論争が、今から楽しみです。皆様も連休中に回答を考えてみられてはいかがでしょう。


以上、とりとめもなく綴ってみました。

では、令和元年にまたお目にかかりましょう。
 

代表取締役 CEO  奥野 政樹

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