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2020年、憶測への反骨 INAP Japan!

2020年01月01日

 

 

明けましておめでとうございます。

 表題は、恒例となった当社のキャッチフレーズです。“憶測”とはいい加減な推量をすること、だそうです。従って基本的には当たりません。しかし世の中は何事も、人々のさまざまな憶測に左右されて動くものであり、何ひとつとして正確なデータの集積や分析によって動くものはありません。明治維新だって、最初は外国人が日本を汚すという憶測のもと「攘夷!」と言っていた人達が、それが無理とわかると、正しい理屈で対応しようとしていた幕府に対し逆ギレして「討幕」となったものです。最近ではそれに輪をかけて、“フェイク・ニュース”などと言って自分に都合がよいことを根も葉もなく世間に発信すれば、それが真実として捉えられて世の中が動いてしまう時代です。憶測はいけない、常に正しい事実を把握していこうなどと言っていたら、逆に世の中から置いてけぼりにもなりかねません。

 憶測から逃げてはならない。ただし憶測には正しく対応しなければならない。そういう時代だから、2020年の当社のキャッチ・フレーズは表題のものとなりました。憶測への正しい対応とは何か。まずはどんどん憶測をしようということでしょう。真実を把握しようとしたところで、簡単にはわかるわけがないのですから時間の無駄です。ただ大切なことは、一つの憶測に基づいてすぐに行動を起こさないこと。複数の憶測を立てて、それぞれに対する対応方針を大まかに決める。それから、仮にどれかひとつの憶測を正しいものとして少し動いてみる。その反応によって状況を確認しながら、適宜憶測を修正してまた行動に移す。そういうカメさんみたいな動きが必要になってくるのではないでしょうか。

 憶測について一番問題なのは、ネガティブな憶測です。ポジティブで楽観的な憶測はまだいい。脳天気に構えていたら、思い通りにならなくてあたふたすることになる。それでも大慌てで何か対策を打てば、大概のことは何とか間に合うものです。一方、ネガティブな憶測というのは思考を滞らせ、往々にして行動を委縮させてしまいます。また、何か悪いことが起きるのではないかという恐怖は伝播するもので、集団でネガティブな憶測に縛られることになります。憶測ですから大抵の場合は真実とは異なるのですが、何となくまことしやかな話を信じ込んでやるべきことができなくなってしまったり、的外れな方向に走って行ってしまうことになりかねない。

 我々のインターネットの世界ではその昔、IPv4のIPアドレスが間もなく枯渇してIPv6の時代がやって来る、すると何もかもすべてが変わるみたいなことが唱えられていました。しかし、実際にはいまだIPv4が主流であり。IPv6はそれほど普及していません。天変地異的な時代の変化は起きていないように思えます。

 人間の感情の中で最も禍を巻き起こす厄介なものは、「不安」なのだそうです。憶測は時にこの不安をもたらします。そうすると、更に一層不安を煽る人が次々と現れてくることで不安は増大し拡散され、叫ぶとか、主張するとかいう著しく非生産的な方向に走り出してしまう人々が出てきます。従って、この不安とは徹底的に闘っていかなければならないのです。憶測がもたらす不安を克服し、新たな道を切り開いていかなければならない。カメさん作戦で。だから当社は、「2020年、憶測への反骨」なのです。

皆様、2020年も変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

 

 

代表取締役 CEO 奥野 政樹

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